現在はハラスメントとされる言動範囲がとても広くなっており、その結果が、個人のみならず所属する組織団体にも影響します。
前回は、知識を得ると共に、感情面の理解の必要性をお伝えしました。
ハラスメントは、パワハラ事例に代表されるような、暴力を行ってしまったり、暴言を吐いたりといったことや、セクハラ事例である体への接触、性関係の強要といった、“わかりやすい”言動ばかりではありません。
今は、ハラスメントのガイドラインでNGとされる言動範囲がとても広くなっています。
例えば、パワハラ場合は…
これらはパワハラに該当します。
そして、セクハラの場合は…
このような表現で他者へ決めつけるようなことを言った場合、セクハラ言動に該当します。
え?そんなことが?
これぐらい、フツーの雑談でしょ?
そのような声が四方八方から聞こえてきます。
しかし、自分はオッケ~!と思っていた言動ではあっても、受けた本人が傷ついていたり、憤慨していたことを理解しないままでいると、ある日突然、自分がハラスメント加害者となってしまうこともあるのです。
ハラスメント加害者…そうなってしまった場合の先を想像してみてください。
組織内外で訴えられた場合、当然ながら自分と相手だけの問題ではなくなります。
業務における関係者、企業そのものの対応責任が問われるという事態に発展します。
だからこそ、まさかの〝ハラスメント加害者″として、ハラスメント事態を引き起こしてから嘆き悲しむよりも、まずは、組織全体で全員がハラスメント防止体制の構築に取り組むことが重要なのです。
そこで、ハラスメント防止体制の構築に必要な策の一つとしてあるのが「合同研修」です。
社員が揃って出席する「合同研修」の場では、自分と異なる価値観を持つ(持っているであろう)他者と同席するので、ハラスメント事例に対して行うワークを通じて様々な捉え方を知り、ハラスメント防止のための知識と理解を「自分ごととして深める」ことができます。
編集:株式会社ノビテク 企画開発部
ライター:遥美香子(人材育成プロデューサー)