目標を達成し続けるリーダーの部下を育てる7つの基本
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このような本を書いているのだから、さぞかし部下育成の専門家であろうと思われるかもしれません。しかし、本書に書かれた内容は、これまで私が一管理者として、部下指導に失敗し、悩み、反省して、試行錯誤の中から少しずつ改善し、実践してきたことです。
「ピグマリオン効果」というものがあります。
教育心理学における心理的行動のひとつで、「教える側の期待によって教わる側の成績が向上する」という効果です。つまり、上司の部下に対する成長への期待が、部下の成長度合いを大きく左右するのです。
ピグマリオンという名称は、ギリシャ神話に登場するピグマリオン王に由来します。王が女性の彫像に恋をしてしまい、「妻にしたい」と祈っていると、アプロディテ神がこの願いを聞き入れ、彫像を人間化したいという伝説があります。
最初からあきらめていては、何もはじまりません。私たち上司は、「こいつは必ず成長する」と信じて、部下育成に取り組むことが、まずはスタートラインです。
部下育成に絶対の方法はありません。
本書の中でも書かせていただいたように、部下が100人いたら100通りです。
性格も違えば、価値観も違います。現状の能力の差もまちまちです。
だから部下が自ら成長できるように環境を整え、いかに能力を引き出していくかを私たちは考えていく必要があります。
まずは、一人ひとりと真摯に向き合うことがとても大切なのです。
上司である私たちにとって、「できる部下」は大変ありがたい存在です。
この「できる部下」が配属や異動で、自分のところに来てくれるのをひたすら待つのか。
自分のところの部下を「できる部下」に変えていくのか。答えはおのずと分かっています。
「できない部下」を「できる部下」に変えていくことは、上司である私たちの使命です。
私は、今の自分の部下にとても満足していますし、感謝しています。
完璧なできる部下か、と言われれば、正直まだまだ未熟なところもありますし、成長過程にあります。ただ、日々成長してくれていることは実感しています。
そんな部下たちの存在が、この本を書く原動力になったのです。
株式会社ノビテク 代表取締役 大林伸安
この記事は、2014年発刊の大林伸安・著である書籍「目標達成し続けるリーダーの「できない部下」を「デキる部下」に変える7つのこと (アスカビジネス) 」を基に、メールマガジン「ノビテク通信」向けに再編集、配信した「目標達成し続けるリーダーの「部下」を育てる7つの基本」です。内容や名称、肩書きなどは当時のままとなっておりますことご了承ください。