What's YARERUKI?

やれる気のミナモト

「忙しい」を選ぶ。「忙しい」はそれだけ成長できる事。経験から自分に向いている事や意外な可能性を見つける事ができる。

浦郷 美紀 氏

浦郷 美紀

株式会社リクルート
ブライダルカンパニー チーフ

※役職はインタビュー当時のものです。

今までの経歴を教えてください。

今年で入社して20年目、42歳になりました。
リクルートに入社し、異動も多いほうだと思うので、いろいろな部署でいろいろな仕事を経験させてもらいました。前半の13年間は人材関係情報の部門に、その後は販促系情報の部門です。最初に配属された部署では求人広告誌「ビーイング」「とらばーゆ」などの飛び込み営業をしました。自分ができると思っていなかったのが、逆に良かったようです。同期と比べ、構えずに営業でき、それほど辛いとも思わずに目標達成できました。その後、宣伝企画部での仕事に携わった後、求人情報誌「ガテン」の立ち上げの部門に異動。ここでは職人さんや親方など今まで触れ合うことの少なかった人たちと出会い、大変勉強になりました。営業には人間力が必要なことを痛感しました。

そして29歳の頃、グループ会社の神奈川リクルートに出向しました。新会社の立ち上げを経験し、またマネージャーとしてメンバーを持たせてもらったのもこの頃です。出向が終わりリクルートに戻り、お客様をシステムと営業で効率良くフォローしていくグループができそこに異動しました。自分が培ってきた営業ノウハウを3週間で新人や若手メンバーに身に付けてもらう教育システムの構築に尽力しました。メンバーと一緒に働くのがとても楽しかったです。そしてその後、資本関係の無いリクルートの代理店さんに出向し、企業のしくみを変革する現場を体験させてもらいました。会社の様子は大きく変わり、「リクルートと付き合ってきてよかったよ」と会長から言われとても嬉しかったです。出向後は今度は今までの人材関係の分野とは全く異なるWEB&Mailで情報提供することで購買動機を高めるシステムの企画を担当しました。丁度離婚を経験し自ら環境を変えたかったことも有り転職するような気持ちでした。その後ブライダルカンパニーに移り、現在はゼクシィなび部の企画を担当してます。リクルート内では「リアル」と表現をするのですが、情報誌やNetではなく、人を介してブライダルの情報を提供する部門です。やはり人が好きで人に対する興味は尽きないのでとても楽しいです。ブライダルカンパニーに異動し、私自身も再婚し、現在は3歳の子どもの子育てをしながら仕事をしています。同じ会社で長く仕事をしていますが、扱っている商品やメディアも変化しているので飽きさせてはくれません。あまり肩肘張らず「笑顔の多くなるほうに動く」という自分の基準で働いているのも良いようです。

なぜリクルートを選んだのですか?

大学時代に大手広告代理店でアルバイトをしていました。そこには総合職でバリバリ働く女性もいましたが、今ほど女性が男性と肩を並べて当たり前に働く時代ではありませんでしたから、「結構気を遣って大変そうだなあ」と思っていたんです。一般事務職の女性たちの仲間に入って一緒のノリで話せるわけではなく、かといって男性総合職の人たちとも馴染めず、彼女たちは仕事以外の不要な部分で気を遣っているように感じました。だから自分が就職活動するときには、女性活用が当たり前に出来ている会社に入りたいと思ったんです。人間関係などで悩むのは面倒と感じていました。リクルートの面接では、志望動機など当たり前の質問をされるのではなく、自分のやってきたことへの思いや考えを思う存分話すことができ楽しかったです。

仕事が上手くいくときといかないときの違いは何ですか?

私はリクルートの中でもかなり異動が多いほうで、いろんな経験をしてきました。その中で、確かに上手くいかずに半年くらいで別部署に異動になることもありましたね。振り返ってみると、上手くいかなかった時には共通点があります。たとえば続いてきたしくみややり方がそのままで太刀打ち行かなくなっている変革期のリーダー役。上司の話を鵜呑みにしすぎて「やらねば」が強すぎ主体的になれてなかったですね。こんな時ほど本当に自分の目指すことを描くことが大切です。目の前の仕事に忙殺されていました。私が得意というより好きなのは、これからスタートする人たちを応援すること。難しく思ってしまいそうなことをシンプルに伝えることなどですね。シンプルに伝えるコツは、聞く人が必要な情報を伝えること。相手がわかりにくいところは無いか?迷うような表現をしていないか?など理解してもらうところまでできているかは別として、責任を持とうとすることだと思います。そうするとたくさんは伝えられません。「あれもこれも」ではなく「これは止めておこう」という具合に、おのずとそぎ落とす作業が多くなります。

売れる営業になるにはどうしたらいいですか?

上司からは「お前はよくわからないけど売ってくる」と言われました。私は話し方もゆっくりですし、頭の回転よく面白いことを話せるわけではなかったので、お客様の話を聞いてくるのが得意だったんです。人に興味関心が高くその人自身に興味を持って話を聞けましたから、お客様もたくさん話してくれたんでしょうね。話を聞くことができればおのずとその中に自分がお手伝いできそうな潜在ニーズも見えてきます。お客様を紹介してもらうときも「買ってくれそうなお客様」ではなく、自分が興味を持って話が聞けそうな「頑張っていて元気な社長さん」を紹介してもらうようにお願いしました。

最後に若者たちにメッセージをお願いします。

若いうちはいろいろなことをやらせてくれる「忙しい会社」を選ぶのがいいと思います。これから就職活動をする方は是非「忙しい会社」に入ってください。いろんなことができるということは成長を感じることもできますし、経験から自分に向いている仕事や意外な可能性を見つけることができますよ。あと、仕事を楽しくやるには何でも抱え込まないことです。仕事で緊張することは楽しいことですが、ストレスを抱えてしまうこともあります。そんなときは気楽に考えましょう。特に責任感が強い人は無理しすぎないこと。人と比べない、仕事以外の自分の時間も確保することも大切です。実は私は責任感が強く、周りのことも気になるタイプ。そんな自分をよく分かっていますが、子どもを保育園までお迎えに行くときは遅くまで仕事ができません。思うように仕事ができないときは「私には神様から与えられたもう一つの使命がある」と都合よく気持ちを切り替えています。